ポールUTは磁力を用いた測定対象への吸着でしたので、SUS等の非磁性体(弱磁性体)の測定が出来ない欠点がありました。
今回急遽、SUS構造物への測定を行う必要が生じましたので、磁力を用いないプローブを製作しました。
吸着にはバキュームを用いる事にしましたので、密閉が可能になる様に主用素材はシリコン樹脂で鋳造です。
UT探触子の取付は以前からの勘合方式を継承していますので、ポールUTで用いて来ている探触子がそのまま取り付けられます。
ちょっと急ぎで製作しましたので、実験的な設計となり、若干大きくなってしまいました。追々検証しながら小型化を図りたいと思います。
仕上がりの吸着力は抜群で、磁力を使うよりも強力になりました。試しに17mmの鉄板を吸着してみたら、簡単にリフトアップしました。リフティングパワーが2Kgくらいといったところでしょうか。
実際の現場使用ではかなり良好な測定が行えました。先端を吸着させてからの超音波の導通が良く、探り操作が殆ど必要なかったです。
もうちょっと手間取ると考えていましたが、大きめの設計が功を奏した様です。ちょっと出来過ぎ感がありますので、今後の測定とか小型化した場合には難しさが表れて来るのでないかと想像されますので、小型化と併せて吸着機構の改良を考えて行きたいと思います。
Bye! by Kisaki.