現在開発中の新型検査機。
いつもはと云うか、今までの開発では、特にプログラム等は単発の企画で作って来ました。
でもしかし、ここに来て、そう云った単発プログラム的な開発が難しくなって来たことがヒシヒシと感じられる様になりました。
つまり、従来は1000台単位の量産設計を行っていたので、回路設計にしてもプログラミングにしても半年から1年とかの十分な時間が掛けられましたが、最近は研究試作機3台とか動作試験機2セットとかの製作数のものがもうかれこれ5種類を超え、あまり個々の開発に時間を掛ける余裕が無くなって来ている環境にあります。
また加えて電子回路部品の流通が減り、従来は容易に手に入ったマイクロプロセッサもだんだんと廃番になって来てしまっています。
まあ、昔の様に馬力で開発するか?
それとも買物とかで済ませるか?
なんて考えてもやっぱり種類はどんどん増えそうなので、詰まるところは「如何に簡単に開発を進めるか?」って話しになります。
そこで、GPCSTNというアイデア。
略さないと、「General Purpose Control System with Tiny Network」。
日本語で、「簡単なネットワークで色々と制御するやつ」。
意味は、そのまんま。
要は、
「制御システムという構成には操作端末と動作機器の組み合わせが専らであり、それらの組み合わせをある程度汎用化すれば、設計・開発の手間が少なくなるでしょう」
という考え方です。
尤も、そんな考え方は先人の方々が色々な有用なシステムを提唱していますので、其れを使えば良いだけです。
でも、探すと何だかそんなものは見つからないので、やっぱり自分で作らなければならない。探し方が足りないかな(心の声:kermitとかでも乗っけられると面白いんだけど、、)。
で、考えてみると、
要点は「通信プロトコルだけ確率させれば良い」だけでした。
だいたい、ハードウェアは少量で考えるなら、売り物のCPU基板を買って来て載せれば良い。
ソフトはI/Oポート制御ばかりだが、操作端末と動作端末の間の通信が毎度大変なので、通信プロトコルをパッケージ化して移植を行い易い仕様にしておけば良いだけである。
制御に関わる通信データは少量で済むので、RS232C程度で実現できる性能に納まっていれば良く、そうすれば応用もBluetoothやUDP上で実現できると考えられる。
実は通信プロトコルは以前に構築したものがあるので、其れを小改造すれば良いだけでした。ハード関係も20年くらい前に客先に提案して却下された「分散処理」の原理を流用。
なので、今回の検査機にはArduinoを搭載。
と云っても制御端末側のみ。動作機器側は信頼性が問われるので、従来通りSH2で100%自己コード。
操作端末は汎用性を持たせて設計数を減らす事を考えるので、当面はこれで共通仕様。
現場でのプログラム書き換えを想定しているので、制御端末が1台あればプログラム書き換えで色々な動作端末を取り換えて使用できる。
ほんとに開発は楽ななったのかな?
by Kisaki.