超音波信号をオシロスコープで観測する為のレシーバアンプ-Ver1.1が完成。
横取りアンプとは、超音波探傷機と超音波探触子の間にこのアンプを割り込ませて、超音波信号をオシロスコープ観測用に取り出すアンプです。ですので、探傷機接続側の雄コネクタと探触子接続側の雌コネクタを持っています。オシロスコープへはBNC接続になります。超音波の探傷波形をオシロスコープに取り込めるので、超音波信号の詳細分析が可能になります。
超音波信号をパソコン等で解析したいのですが、本来は探傷機が内部で受信している信号データを貰って解析すれば良いのですが、その様な探傷機が無いので、結局は作らなければなりませんでした。
今回のVer.1.1は先代Ver.1と基本回路方式は同じ。実は別な回路方式でVer.2とVer.3を作ってみましたけど、総合性能ではVer.1が一番良かったので、Ver.1の回路パラメータを調整してチューンアップ。ついでに電源をバッテリ化しました。
Ver.1では室内実験用を意識していたので、電源はACアダプタでまあ良いでしょうと思っていましたが、矢張り現場での波形収集が出来ないと活用範囲が狭いので、バッテリ化しました。
内部アンプ回路は未だバージョンアップやチューンアップを想定してリード部品にしています。何れ定数が固まったら面実装部品に変更してアンプの小型軽量化を図りたいです。
波形データはオシロスコープを介してパソコンに取り込みますが、オシロスコープを使う事のメリットとしてデータ精度が上がる点が挙げられるでしょう。データ解析には先ずはフィルタリング処理や周波数解析等がありますが、オシロスコープは概ね1GHzのサンプリング能力を持っていますので、特に高周波寄りの信号解析に期待が持てるのであろうと考えています。
超音波信号の解析手法・応用では色々とアイデアだけは出していましたが、実際のリアルの超音波信号を取り扱う事が出来る様になりましたので、アイデアが正しいかったかとか間違っていたかとかが検証可能になって来ます。
By Kisaki.